企画通信-2022秋冬

冬至|雪下出麦

リパイユ

「こんこんと降る雪のなかで芽吹く麦」

 

初明かり。

初日の出の前に見られるほのかな光のことです。

明けゆく空に広がる光は希望に満ちていて、まっさらな心情に包まれます。

 

降り積もる雪の下では麦の芽が伸びる頃。

麦は秋に種を蒔き、初夏に収穫をします。

雪の中で芽吹き、暖かい春を待ちながら伸びる姿からは生命力が感じられます。

麦が発芽した後、「麦踏み」を行います。

足で芽を踏みつけることで霜柱による被害を防ぎ、根張りが良くなり麦がたくましく育ちます。

麦の健やかな成長を願う気持ちが込められています。

 

 

フランス語で「ご馳走、宴会」という意味のリパイユ。

お正月に食卓を囲み、健康や心穏やかな日々を願って料理をいただく。

そんな清々しい空気感に似合う高台碗です。

 

どこまでも広がりそうなゆったりとした丸みのある形状、

その伸びやかさを支えるように品良く付いた高台が特徴です。

料理が美しく見える深さやサイズ感を考えて形作りました。

持った時の手の仕草や形も自然と美しく見える形状です。

 

 

美しい丸みを保つため、素地厚を厚めにデザインしています。

手に持った時にどっしりとした安定感があり、

重厚感のある仕上がりになりました。

 

 

色味はすっきりと落ち着いたトーンにすることで形の美しさや料理が際立ちます。

日常にすっと馴染んでくれる色味にしました。

 

 

煮物やお汁粉、小さな丼など、

それぞれが思い描くご馳走をリパイユに盛り付けてお楽しみください。

 

 

WRITTEN by Risa Matsumoto

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