白露|草露白
ルタン
夏から秋へ、透明な朝露がきらきらと輝く
早朝、草や花の上に降りてきた朝露が白く光って見える頃。
夏から秋への季節の変わり目、
気温の差が大きくなると木々の葉や草花に透明な水玉がたわわに実る。
秋の季語でもある「露」。
一瞬で消えてしまう朝露の儚さは、繊細な表現として多くの歌で詠まれ愛されています。
また露の状態に用いられている「白」という色は、
秋の色とも言われたり、光りかがやくさまや澄んでいる様子、清らかな、という美しい意味を持っています。
ルタンは、フランス語で「時」という意味があります。
日々の暮らしの積み重ねで生まれるかけがえのない時間。
暮らしと人、一緒に時を重ねるうつわという意味を込めました。
現代は、食事のスタイルも様々です。
日常のうつわとして、スタイルを選ばず幅広くお使いいただけるように企画をしました。
陶器特有のぽってりとした厚みが、うつわ全体に温かみを感じさせます。
シリーズ共通のリムラインは、余白をほどよくひきしめ、料理をより印象的に仕上げます。
200プレート、135プレート、155ボウルの3アイテム。
200プレートは、小さなメインやサラダを入れたり、パンやケーキにも使えます。
135プレートは、薬味やタレ、取り皿などにも便利です。
155ボウルは、スープやシチューなどの温かいものや、朝食のシリアルにも良いサイズ感です。
スタジオエムでも馴染みのある土のひとつ、白荒土を使っています。
粒感が強くざらりとしていて、土の自然な力強さを感じられる素材です。
色は生成、黄、黒の3色。
生成は、風合いの強さが特徴。
焦げ感や鉄粉が浮かび上がり、一つひとつ異なる表情には味わい深さがあります。
黄は、食材がみずみずしく映える鮮やかさが魅力。
食卓が明るくなり、うつわ合わせのアクセントにもなります。
黒はツヤのない渋い印象。
白荒土にかけることで黒の中に深みが生まれます。
食材の色を引き立て、存在感のあるテーブルに。
季節は流れて秋から冬へ、
温かな料理をルタンに盛れば、その素朴な土の表情に心も体も温まります。
ルタンが素敵な時間を運んできますように。
WRITTEN by Yuki Ogasawara