クアンQuán

 

クアンはベトナム語で「食堂」という意味です。

ベトナムでは屋台や食堂で食事をすることが一般的。

町の小さな大衆食堂で、毎日温かく迎えてくれる器をイメージして作りました。

 

 

こだわりは華やかな装飾です。

アジア料理が似合うボウルにしたいと思い、考えはじめた凸模様。

様々な柄のパターンを出すなかで、

アジアの伝統的な刺繍や織物を参考にしながら装飾を作っていきました。

 

料理を盛り付けた時の余白やバランスが美しく見えるように、

柄のボリューム感や幅、サイズ感を工夫しています。

ボウル単体でも、さみしく見えないように柄にメリハリをきかせています。

 

縁に模様がはいることで料理がぱっと華やぎます。

 

 

クアンのボウルは豊かな丸みが美しい形状で、口元を少し反らせたデザイン。

柄が美しく見える角度で、汁物も飲みやすいようにバランスをとりながら反り具合を決めています。

また、高台を高くすることで熱さを感じにくいようにしています。

 

容量は満水で970cc。

うどんや蕎麦、親子丼にもぴったりです。

 

 

口あたりを良くするために縁は薄づくりにしています。

口縁に少しゆらぎが生まれ、大らかな雰囲気につながっています。

 

重なりもよく、安定した状態で収納できます。

 

 

ロゴはベトナムの街を彩る看板を想像して文字の形を決めました。

クアンの雰囲気に合うように、少し縦に長い陽気な文字を手書きして形にしています。

 

温かさを意識した特徴的な文字が出来上がりました。

 

 

フォーの透き通ったスープに合うような色味を選びました。

柄が浮かび上がる色で、爽やかな色展開に仕上げています。

 

やわらかな白は凸模様が優しく浮かび上がります。

青磁はピンク色の御本手がでることもあり、異国の雰囲気が漂います。

紫は釉薬が溜まった部分の陰影がダイナミックで、柄がはっきりと見えます。

 

色によって装飾の見え方が違って面白いです。

 

 

異国の雰囲気がただようボウルで

まだ食べたことのない新しい料理にも挑戦してみてください。

 

 

WRITTEN by Risa Matsumoto

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