マルタMalta

マルタ島から広がったイメージ

「マルタ」とは地中海の中心に浮かぶ島、マルタ島のこと。

昔から貿易の拠点ともなり中世の遺跡が数多く点在する、

石で築かれた素朴で美しい街並みや島ならではの長閑な時間が流れています。

そんな島にあるホテルのブランチを設定して器のイメージを膨らませました。

 

また、マルタ島にはたくさんの猫が暮らしています。

その昔古代人が猫には魔除けの力があると島に猫をもたらしたと言われています。

そのエピソードからHOTEL DE LA MALTAのマスコットとして猫の紋章風のレリーフがリムに付いています。

280プレートと230プレートはリムと盛り面の段差を控えめにして、

フラットな印象のプレートにしました。

リムを強く感じさせず、盛り付けが多少はみ出ても気になりにくいです。

一方でリムがあることで自然な余白が生まれます。

130プレートは、リムのない少し深さのある形状。

ソースやディップ、スパイスや薬味など、小回りのきくアイテムです。

オーバルの形状はアーモンドのような少しシャープなものにしました。

丸みのあるオーバルに比べて少し細身ですっきりとした印象が品のある形状です。

カップは口径が大きく寸胴型で安定感のあるフォルム。

コーヒー、紅茶、だけでなく、クラムチャウダーやポタージュなどスープにもおすすめです。

高台のないフラットな底面は赤土の素地が現れ、凹文字のロゴと合わせて素朴な表情をしています。

口元にかけて少し薄作りになっているところにも上品さを感じます。

赤土の質感と釉薬

釉薬が薄くなるリムや装飾部分に素地が透けて見え、

シンプルなフォルムにアクセントをつけています。

白釉を施したブランは爽やかで清潔感もありながら赤土の素朴さを感じます。

緑釉のオリーブはこっくりとした風合い、紋章風のレリーフもあることで年月を重ねてきたような重厚感があります。

オリーブは特に透明度のある釉薬を使用しており、釉の濃淡や焼成具合で商品ごとに見え方が変わります。

ブティックボウル

シリーズの中にテイストの違う2サイズのボウルがあります。

素材は磁器で発色の良い色の釉薬が施されています。

盛り面にはHOTEL DE LA MALTA の紋章が入っており、

スーベニアボウルのような感覚で作りました。

同じシリーズでテーブルコーディネートをした時にも動きやアクセントが生まれます。

インパクトのある装飾とカラーで、ブランチのテーブルが楽しくなればと思います。

浅めの170ボウルはサラダボウル、フルーツボウルとして、130ボウルはオリーブやナッツなどのアぺタイザー用として。

家族や友人たちとゆったり食事や会話を楽しむ。

そんな穏やかな時間を日常に取り入れて、ぜひブランチのひとときを楽しんでみて。

WRITTEN by Yuko Hayashi

トップへ戻る