ソジSoji
Soji / ソジを漢字で書くと「素地」。
化粧をする前の素肌だったり、パンやパスタを作る時に小麦粉を捏ね上げたものだったり、陶磁器のまだ釉薬を施していないものという意味もあります。
もともとの性質とか、土台という意味もあり、できるだけ土の素材を活かしたシンプルな形状でどんな食材や料理も受けとめてくれる、基本のような器を作りたいと考えました。
多様な食文化になっている現代の食卓で様々なテイストの料理と相性の良いシリーズです。
プレートL(約24cm)、プレートM(約20cm)、プレートS(約16cm)の3サイズ。
色はエクリュ、ミント、ブルーグレー3色展開です。
ソジのベースとなる土は、赤荒土と白荒土を色によって使い分けています。
エクリュは赤荒土で作られています。釉薬をかけた時の流れがそのまま残り、薄い部分の焦げ感、釉が流れ溜まった部分は白濁し白く現れる、1枚のプレートの中でダイナミックな動きのある表情をしています。
ミントとブルーグレーは窯屋オリジナルのブレンド土を使用。
土に予め鉱物を混ぜており、その鉱物と釉薬が反応してミントとブルーグレーの発色が実現しました。
土の素材を活かした、ざらっとした触り心地、プレート全体に広がる大小の鉄粉、石目のある素朴なリムプレートは、緊張感なく、優しく料理を受け入れてくれます。
プレートをぐるりと囲んでいる縁回りのリムは、程よい幅になるように考えました。
幅が大きいと、盛り面も小さくなり用途が限定される場合があります。
幅が小さすぎると余白が減り、リムプレートの持つゆとりがテーブルに生まれずらいように思います。
形状もフラットですっきりとした印象になるように、立ち上がりの段差は小さくしてあります。
重なりもよく収納スペースにコンパクトにおさまります。
縁回りや立ち上がり部分は釉薬が薄くなり、焦げた表情がシンプルな形状のアクセントになっています。
器を洗う時によく目にする背面には、ボリュームのあるロゴを入れました。
力強い土の素材に負けないようなおおらかでシンプル、堂々したデザインもポイントです。
程よいリム幅のプレートに料理を盛り付けると自然な余白が生まれ、テーブルを上品に整えてくれる。
また、土の表情豊かな質感は様々なテイストの料理を受け止めてくれる。
パンやパスタはもちろん、和食とも合わせやすい。
おにぎり、餃子、エスニック料理など、日本の多国籍な家庭料理で楽しんで頂けるシリーズです。
WRITTEN by Yuko Hayashi