栃木県の郷土料理「いも串」。
蒸かした里芋を串に刺し、味噌だれを塗って軽く炙ったものです。
儀礼や行事に合わせて作られていた料理で、
県北では、正月の料理として食されています。
昔、栃木の人にとって里芋は、米・麦についで
第三の主食として貴重な食品だったといわれています。
あぶった味噌の香ばしい匂いが、食欲をそそります。
小鉢に味噌を入れ、付け足しながら食べるのも美味しいです。
昔は、子どもから大人まで、おやつとしても親しまれていたそうです。
現在では作る人が少なくなってしまいましたが、
栃木県内には「いも串」を食べられるお店もあります。
里芋のほくほくとした食感と香ばしい味噌がよく合う、
素朴で優しい郷土料理です。