郷土料理は、各地域の産物を上手に活用して、
風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。
今はなかなか遠くへ出かけることは難しいかもしれないけれど、
日本の郷土料理をお家で作って、
マルミツポテリのうつわに盛り付けて、
その土地の魅力を感じてみませんか。

第27回

佐賀県

「かけあえ」

かけあえは、大根・にんじん・きゅうりなどの野菜と、

イカや魚などの魚介類を用いた酢味噌あえです。

その昔、質素だった農山や漁村の地域では、村の人が集まるお祭りの日や

田植え・収穫時などで作ったごちそうの一つでした。

「山のもの」の野菜と「海のもの」の魚介類をかけ合わせて作られるところから

「かけあえ」と呼ばれるようになったと言われ、現在は普段の食事の一品として、

佐賀県内全体で、年間を通して食べられています。

魚介類はアジやサバ、イワシといった青魚をお刺身にしたり、酢でしめたものを

使うのが一般的ですが、地域や季節によってそれぞれ異なります。

イカで有名な呼子(よぶこ)の近くではイカが多く使われるそうです。

今回は旬が始まりつつあるスルメイカを使いました。

元々ごちそうとして食べられていたということで、

少し特別感のあるペイヴに盛り付けました。

透明感のある色が涼しげで、これからの季節にもよく合います。

大勢が集まる場面で、盛り皿として使う場合は6寸皿、

ひとり分ずつ分けて盛る場合、3寸小鉢がぴったりです。

甘味と酸味がほどよいバランスの酢味噌が、イカのうまみと、

少しシャキッとした食感が残る野菜と合わさって、

おかずとしてはもちろんお酒の肴としても美味しくいただけます。

地元では、日本酒や焼酎と一緒に食べられる人も多いそうです。

佐賀県

九州・北部に位置する佐賀県。北は玄海国定公園に指定された玄界灘に面しており、南には広大な干潟の広がる有明海に接する佐賀平野が広がっています。のんびりとした田園風景が広がる農業や水産業の盛んな地で、豊かな自然に育まれたおいしい水や食べ物がたくさんあります。また、世界的に有名な陶磁器である伊万里焼きや有田焼きなどがあり、温泉やお祭り、歴史的な伝統ある豊かな文化など魅力的な見どころがたくさんあります。