郷土料理は、各地域の産物を上手に活用して、
風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。
今はなかなか遠くへ出かけることは難しいかもしれないけれど、
日本の郷土料理をお家で作って、
マルミツポテリのうつわに盛り付けて、
その土地の魅力を感じてみませんか。

第35回

熊本県

「かすよせ」

熊本県山都町周辺の郷土料理「かすよせ」は、祝い事や祭りの際など

人が集まるときに作られてきた、大豆と野菜の炒め煮です。

細かく切った野菜を炒め、水でもどして挽いた大豆、米、水を加え、

しょうゆ・みりんなどで調味してとろみが出るまで煮込んだもので、

お米が入っているのでごはん代わりにもなり、またおかずやお酒のつまみ、

おやつにもなるというユニークな料理です。

お米はうるち米に限らず、粘り気を出すためにもち米を使ったり、団子を入れる家もあります。

他にもかぼちゃを必ず入れる地域もあれば、逆に絶対に入れてはだめという地域もあったりと、

各家庭や地区ごとに自由にアレンジされているそうです。

今回は、かぼちゃ絶対にだめバージョンで作ってみました。

昔は家族が大人数だったので貴重な米を食べる際にありあわせの野菜を合わせ、

唯一のたんぱく源である大豆を入れて調理をしました。

見た目は素朴だけど、農家の知恵と工夫が詰まった「かすよせ」。

昔は祝い事や祭りのときに出るごちそうでした。

鮮やかなイエローとグリーンの「レコルテ」に盛り付けることで、パッと華やかになります。

目を引く器ながら、土の柔らかくおおらかな雰囲気は、薄めで優しい味わいによく合います。

地元のカフェでは、「かすよせ」をコロッケにて提供しているそうですよ。

ちょっと気になるので、次は「かすよせコロッケ」にも挑戦してみようかな…。

熊本県

熊本県は、世界有数のカルデラを誇る阿蘇があることから「火の国」と呼ばれています。活火山から生み出された美しい山々や草原など雄大な自然や景観があります。その大自然の中で、紀元前より営まれた人々の歴史・文化は数万年にも渡り、古社・阿蘇神社など神々の神話にまつわる場所が多いのも特徴です。また、阿蘇山の噴火によって形成された地層の賜物である清らかな湧水も県内に1,000ヵ所以上あります。水資源の宝庫である熊本県は「水の国」でもあり、豊富な水は、美味しい農産物や熊本ならではの食文化をもたらしています。