「かぶら寿司」は、「塩漬けしたかぶ」に「塩漬けしたブリ」を挟み、
米糀で漬け込んで発酵させた石川県伝統の発酵食品です。
「寿司」という名前ですが、いわゆる酢飯を使ったお寿司ではなく、
魚を塩と米飯で乳酸発酵させた「馴れ寿司」の一種です。
使用する魚はブリを基本としますが、
地域や家庭によってサバやサケを用いる場合もあります。
元々は、ハレの日のご馳走として各家庭でも作っていたもので、
現在は冬の味覚としてたくさんの人に親しまれています。
米糀を使用するため、まろやかで豊かな味わいと香りで、
一緒にいただいた日本酒との相性もばっちりでした。
糀の量や、食べるタイミングによっても味が変わるかぶら寿司。
まろやかで甘めが好きなら糀多めで。
また、発酵が進むほど酸味が増していくので、
食べ馴れていない方は早めに食べるのがおすすめです。
色々な楽しみ方ができそうな、奥が深い郷土料理です。