「しんごろう」と聞くと人の名前を想像しますが、
実は福島県南会津地域に伝わる郷土料理の名前なんです。
じゅうねん味噌を塗って炭火で香ばしく焼いた料理です。
「じゅうねん」とは「エゴマ」のこと。
会津地方では「食べると十年長生きする」と言われていることから、
エゴマを「じゅうねん」と呼んでいます。
作り方は簡単。
まずはご飯をつきます。
おはぎのように半殺しにするのがポイントです。
半つきになったら丸めて、すり潰したえごま、味噌、酒、砂糖、
みりん等を混ぜ合わせて作った「じゅうねん味噌」を塗ります。
串に刺して焦げ目をつけたら、出来上がりです。
不思議な名前の郷土料理ですが、発祥はこの料理を
生み出した「新五郎」という人物に由来します。
貧しくてもち米を買うことのできなかった新五郎が、
うるち米を丸めたものにじゅうねん味噌を塗って焼いたものが美味しいと
村中で評判となったのがはじまりと言われています。
えごまと味噌が香ばしい、素朴な郷土料理「しんごろう」。
皆さんも是非おうちで作ってみてください。