郷土料理は、各地域の産物を上手に活用して、
風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。
今はなかなか遠くへ出かけることは難しいかもしれないけれど、
日本の郷土料理をお家で作って、
マルミツポテリのうつわに盛り付けて、
その土地の魅力を感じてみませんか。

第13回

青森県

「せんべい汁」

「せんべい汁」は、肉や魚、野菜や茸等でダシを取った汁の中に、

南部せんべいを割り入れて食べる青森県八戸地方の郷土料理です。

鍋料理として食べる場合と、汁物として食べる場合があります。

 

江戸時代後期、飢饉や凶作で米が不足していた八戸市とその周辺では、

麦やそばからやわらかいせんべいが作られていました。

その後、明治30年頃にかたく焼いた南部せんべいが誕生し、

主食以外にも汁物にちぎって入れる食べ方がされたところから

「せんべい汁」がはじまったと言われています。

使用するせんべいは「おつゆせんべい」と呼ばれるもの。

これは、汁もの専用に開発されたもので、煮込んでもとけにくく

食べると独特の食感があるように焼き上げられています。

 

今回はパルタジェに盛りつけて、汁物としていただきました。

初めてのせんべい汁、やはり驚きの見た目です。

せんべいが汁気を吸ってふにゃりと柔らかくなったら食べ頃。

お麩のような、でもお麩よりも食感を楽しめる不思議な味わいです。

汁物ですがせんべいが入ることで主食にもなりそうな、

食べ応えのある美味しい郷土料理でした。

青森県

青森県は、東北地方及び本州の最北端に位置する県です。西は日本海、東は太平洋、北は津軽海峡と、南を除く三方が海に囲まれています。加えて、白神山地や八甲田山、奥羽山脈といった山も圏域に数多くあります。そうした自然が豊かな地域ということもあって、カロリーベースの食糧自給率が100%を超える、全国でも有数の農業産出国です。特にリンゴは、青森県の名産品としてよく知られています。