郷土料理は、各地域の産物を上手に活用して、
風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。
今はなかなか遠くへ出かけることは難しいかもしれないけれど、
日本の郷土料理をお家で作って、
マルミツポテリのうつわに盛り付けて、
その土地の魅力を感じてみませんか。

第40回

愛媛県

「ふくめん」

今回ご紹介する郷土料理は、不思議な見た目の「ふくめん」。

黒い細切りコンニャクにカラフルなトッピングがされた愛媛県宇和島市の伝統的な料理です。

トッピングは色鮮やかな「ネギ・卵やみかんの皮・魚白身ほぐし・桜でんぶ」などが使われ、

底には味付けたされた細切れのコンニャクが入っています。

こんにゃくが見えなくなるぐらい具材で覆うので「覆面」と名がついたと言われています。

見た目にとても鮮やかで、宇和島市ではお祝いの席に欠かせない一品です。

 こんにゃくは煮込んで味をつけ、器にたっぷりと盛り付けます。

上から覆い隠すように4色の具を綺麗にトッピングしたら出来上がり。

人が集まるハレの日の料理ということで、中央が飛び出したような形が特徴的な「トッレ」に盛ります。

印象的な見た目の料理と器の組み合わせで、特別感がありますね。

このままテーブルに運ばれてきたら盛り上がること間違いなしです。

食べる時は、糸こんにゃくと上に乗った具を除々に混ぜていただきます。

こんにゃくの上にのせるピンクのそぼろは春、緑のネギは夏、卵の黄色を秋、白のそぼろを冬に見立て、

四季を表すことでハレの日の料理として振舞われるようになったといわれています。

皆さんもパーティやお祝いの際にぜひ作ってみてくださいね。

愛媛県

四国の北西に位置する『愛媛県』。瀬戸内海側は温暖少雨であり、宇和海側は台風や雨が多く、また内陸の高原部は比較的涼しいという、同じ県内ながら気候が異なるのも特徴です。そんな環境もあってか、県内は3つの地域に分けて考えられることが多く、南予は一次産業、東予は二次産業、中予は三次産業、とそれぞれ得意とする産業を持っています。また、海山に囲まれた温暖な地は温泉にも恵まれていて、潤沢な温泉が県内各地に湧き出しています。また自然が育む資源と人との共生が伝統文化となって今に残っており、日本三大絣のひとつである「伊予かすり」や「大洲和紙」、「砥部焼」などがその代表格です。