「焼きめし」と聞くと中華料理のチャーハンを思い浮かべる人が多いかと思いますが、
島根県の隠岐地方では、「焼きおにぎり」のことを「焼きめし」といいます。
「やきめし茶漬け」は、その名のとおり「焼きおにぎり」を茶漬けにしたものです。
三角や丸形に握ったおにぎりに、味噌を塗りじっくり焼き上げます。
隠岐地方ではしょう油と味噌の中間的な役割をする
隠伝統的な調味料「こじょうゆ味噌」を塗るそうです。
焼き上がったら器に盛り、お好みで薬味を入れます。
深さのある鉢に焼きおにぎりが並んでいるのは、なんだか不思議な光景です。
ここに熱々の煎茶をかければ出来上がり。
元々は、嵐などの荒天に大きく左右される島での生活を生き抜くため、
おにぎりにしっかり火を通すことで保存性を高めた「焼きめし」が作られ、
その食べ方のアレンジとして「焼きめし茶漬け」が生まれたそう。
香ばしい味噌の香りが広がり、素朴な味わいで心も温まる一品です。