アクセサリーを選ぶような感覚で箸置きを選んでほしいという思いから
季節をそっと添える箸置きを企画しました。
箸置きは、小さいからこそ個性的な色や形に挑戦できる楽しさがあります。
食卓全体のコーディネートに合わせて選んだり、ストーリー仕立てにしたり、色で合わせたり。
箸置きの楽しみ方は様々です。
季節の植物をモチーフにして、落雁や練り切りのようなころんとした形に仕上げました。
和菓子の持つふくよかさや品の良さを取り入れて
形を作り込みすぎず、抽象的な形の可愛らしさやふんわりと穏やかな雰囲気を目指しました。
箸を置いた時のまとまり感や箸の影の美しさ、
箸の取りやすさを考えて高さや大きさをデザインしています。
色を選ぶ楽しさも感じてもらいたいので、
あえて色を統一せずにモチーフに合わせた色を選んでいます。
どの色にも濃淡やピンク色の御本手が表れ、個体差がでて表情豊かです。
儚げなピンク色の桜。
まだ少し肌寒い春に、暖かな日差しの中でふわりと花開く様子を形にしました。
ころんとしたフォルムの中にも花びらの繊細さを出したかったため線で表しています。
夏の夜のような澄んだ藍色の桔梗。
涼を感じる色合いで、
釉薬が凹装飾に溜まって深い色味になるところや艶が気に入っています。
「誠実」「気品」という花言葉があり、
凛とした桔梗の佇まいが感じられる色にしています。
きらきらとした貫入が綺麗な銀杏。
黄色い絨毯が広がる秋の景色を思いながら
葉っぱらしさが出せるように葉の揺らぎを表現しました。
やわらかな白色にほんのり青色が入った椿。
こんこんと降る雪をかぶったようにも見えます。
ぽってりとした花びらのおおらかさが思い通りに表現できました。
好きな植物で選んだり、好きな色で選んだり。
それぞれの花言葉も素敵なので、ギフトにもおすすめです。
食卓で花が笑っているように、選んで使っていただけると嬉しいです。