クチーナとは、「台所」という意味があります。
台所は料理を作る場所、テーブルがあって家族が集まるダイニングキッチンの場合もあります。
そんな暮らしの中心とも言える大切な場所に自然と溶け込むような、
温かみを感じるキャニスターとツールスタンドを作りました。
昔ながらのフルーツ缶をモチーフにしています。
暮らしに、馴染みのある形なので、
自然と愛着が湧いたり、キッチンに違和感なく馴染みやすいです。
口回りはぽってりとした玉縁にし、外側の底面はフラットに。
どっしりした安定感、重厚感があり、使うときも安心感のあるフォルムです。
キャニスターにゴムパッキンはつきません。料理中はスピーディーさが求められるので
片手で蓋を開けて、サッと調味料が出せるように考えました。
素材は磁器土を使用しています。
通常の白い磁器ではなく、グレー色に土を調整しています。
クチーナのグレーは透明釉をかけて素材の土の色をそのまま生かしたもの。
アメは透光性のある飴釉をグレー素地に施釉することで、
白い磁器よりも色に深みが出ます。
ベタハマになった底裏部分をみるとグレー地が見えています。
せっき土のような素材感、素朴な風合いを感じます。
また、形状のレリーフ(凹凸)に釉薬が溜まったり、薄くなったりと、
よりはっきりとしたフォルムが浮き出ているのは飴釉の特徴です。
側面のSUGAR、SALT、UTENSILのロゴフォントは、
銅版転写で装飾しています。
古い書籍のタイトルや見出し、ビンテージフォントなどを参考にしたオリジナルフォントです。
フォントの縦の太い部分の止めが二手に分かれているところなどヴィンテージ感を演出しています。
ツールスタンドはキッチン回りの調理器具、お玉や泡立て器、
フライ返し、スパチュラなどを差し入れるのはもちろん、
ナイフやフォーク、スプーンなどのカトラリー入れにも使えます。
キャニスターも蓋を外せば、
短いサイズのカトラリーや道具入れにも。
また、花瓶としても使えます。
暮らしの中心とも言えるキッチン、
お気に入りの道具やものに囲まれてより心地よく過ごしてみてはいかがですか。