ROBE / ローブ
ローブとはフランス語で、長衣やドレスのこと。
普段の生活より少し背伸びをするような感覚をイメージして名付けました。
粉引と黒の2色展開になります。
【 企画のこだわり 1 】脚付きの器
高台皿という名前のとおり、皿に台が付いています。
高さがあるので存在が際立ちますし、平面になりがちな食卓空間に立体感が出ます。
2~4人分くらいの盛皿としてなますやきんぴら、
ごぼうの揚げ物などいつものおかずを盛りつけても、
たちまち品格のようなものが生まれ、料理や食材が一斉に色めき立ちます!
高台皿の起源は古く土器を使うような生活の中で、
ただ丸底の器の安定を保つために器の下に木の輪の台を置いたことから始まったのではないかと言われています。
現代では、茶の湯の菓子器として使われたり、
会席料理のようなコース料理の一品皿に使われたり、
飾り棚に置かれてオブジェのようになっていたり、
日常の暮らしとは少し離れた所で活躍している印象があります。
たとえば急な来客があったり、
近所の友人がふと寄ってくれた時にちょっとしたお茶請けを出す際にも、
ローブに盛りつければ、
おかきとかあられとか芋けんぴとか派手さのないお菓子がたちまちおもてなしモードになってくれます。
もっと日々の器としていつもの食卓に登場させたい、
夕飯の一品がちょっと豪華に見えたり、
お客さんにちょっと喜んでもらえたり、
高台の器があることでこんなにも豊かな時間になることを
ぜひ感じて楽しんでほしい。
そんな気持ちでローブを企画しました。
【 企画のこだわり 2 】皿の形状
脚付きの形状ということは決めていましたが、皿の部分の形状は最後まで微調整を続けました。
フラットないわゆる皿っぽいものが良いのか、立ち上がりのある碗に近い形状の方がいいのか、、、、
まずはローブ 高台皿がどんなシチュエーションでどんな料理を盛りつける機会が一番多いのか考えました。
日常の食卓ではローブに一人一品のものを盛り付けて、銘々で使う器というよりは、
2~4人分くらいの盛鉢として使う方が頻度が高いのではないかと考えました。
〈 皿状の形〉
〈 碗状の形〉
メニューとしては漬物やキムチ、
ひじきと豆を炊いたものやさつまいものレモン煮とか、、、、
正月ならば、栗きんとんや昆布巻きもよく合いそう。
汁っ気のあるようなものは、
盛り面が平らだと汁が広がって綺麗でなかったり、
料理が崩れやすく盛り付けが難しいイメージがあります。
高台とのバランスを考えながら、
できるだけ料理を囲めるような形状にしてそれでいて立ち姿も不恰好にならないよう意識しました。
【企画のこだわり 3 】土
白く磁器のように透き通るシャープな高台皿も素敵ですが、
素朴で土の凹凸が感じられるような、温かみのある素材を使って、
毎日の料理にも相性のいいものをと考えました。
荒々しい土の表情や質感に作り手のおおらかな気風というか作風みたいなものがあいまって、
趣のある、表情豊かな高台皿になりました。
ローブ 高台皿に盛りつけた料理たちがどんな風に表情を変えていくのか、
実際にその瞬間や時間をぜひ楽しんでいただけたらと思います!