GOUSSE / グース




グースはフランス語で「 豆のさや 」の意味。
ころんとした丸が3つ並んだかわいらしいお豆の形の薬味皿。

薬味は、料理にエッジを加えたり、風味を豊かにしてくれる名脇役。
鍋料理やそば、うどんなどの麺料理、カレーやタイやベトナム料理…
アジア圏やヨーロッパなどにも様々な薬味を使う食事があります。

料理に薬味をプラスして
味の変化をどんどん試してみたくなりますが、味の好みは人それぞれ。
食卓を囲む人、年代もばらばらで、苦手なものがあったりもします。
辛いものが好きな人や、濃い味が好きな人、薬味を沢山入れたい人もそうでない人も
好みの味を見つけながら楽しんでほしい。

そんな思いから、グースは銘々で使ってもらう事を一番に考えて作りました。





皆でわいわい囲むお鍋で自分好みの味付けをする、
ちょっと変化がほしいな、という時にうどんや蕎麦のアクセントに、
夜食のお茶付けにゴマやのり、昆布やお漬け物をちょっと添えて。

「このスパイスを加えるとピリッとしておいしくなったよ!」
「えっ!どれどれ?もう少し入れてみようかな…」
「こっちもおすすめ!」
なんて、薬味皿によって食事中の会話も盛り上がります。





◯色

白土を使い、釉薬も馴染みのあるものに。
釉の流れや焦げなど陶器特有の表情がうまれ、
あたたかみのある優しい雰囲気は料理を選ばず食卓にとけこみます。

薄紅は派手な感じではなく、やさしいピンク色。
エムの落ち着いた色合いの土鍋と並べた時もきれいです。

白はよく見てみるとただの白では無いんです。
ほわっとしたグレーベージュの中に緑や青みがある独特な色。

織部は季節やシーンを選ばず、万能な定番色です。
色違いで揃えて3つ並べると3色団子のようでかわいらしい色展開になっています。
どれも飽きがこず、1年を通して使って頂けます。





◯サイズ感と形状

薬味皿といってもネギや生姜、オイルやタレといった液体、
スパイスなど入れるものによってサイズが異なります。

その中から使い勝手がよいサイズを見つけようと考えました。
あまりに小さすぎると刻み海苔やタレ、ネギが入らない。
大きすぎると個人で使う器として使いづらくなってしまう。
その間の、銘々で使いやすく
スパイスもタレもネギや海苔も盛りつけられるサイズ感を探しました。





上の写真は石膏で作られたグースの原型です。
図面通り形に起こしてもらった結果、大きい!というのが第一印象でした。
深さもあり、銘々で使うというより家族でひとつ、というサイズ…。





そこで高さを低くしてもらいました。これだけでも印象ががらっと変わります。
口元の印象や、3連の仕切り部分もグースのやさしい雰囲気が出るポイントです。





図面では描ききれないニュアンスの曲線を出す為、
企画チームが見守る中、型屋さんにその場で削り出して頂きました。
ついその手の動きに見とれてしまいます。。。

出来上がったグースは
心地良いゆるやかな手仕事の雰囲気が伝わる形状になりました。





薬味皿だけではなく3つの盛りつけスペースがある器として
ヨーグルトにかけるソースを3種、
朝食のパンに合わせてジャムを3種食べ比べをしたり、
写真のように小さなお菓子を盛り合わせたり、
と色々な使い方を見つける楽しさもあります。


薬味を足していくことで物語のように味の変化を組み立て、
料理に発見が加わることで食事をさらに楽しめるグース。
食卓に変形やアクセントになる器があると
リズムが生まれてそれだけでも楽しい雰囲気になります。
ぜひ食卓にグースをプラスして、様々な使い方を楽しんでみてください!